ブレーキキャリパー
ブレーキキャリパーには、浮動型(フローティングタイプ)と対向型(オポーズドタイプ)というタイプが存在します。浮動型は、主に一般的な車両に装着されているブレーキキャリパーでコスト・重量の面で優れています。一方対向型は、高性能スポーツカーや高級セダンに装着されているブレーキキャリパーで、制動力など基本的なブレーキ性能の面において優れています。
浮動型とは、キャリパー内部にシリンダーが片側にのみ存在し一方方向から押し込むことでブレーキパッドとローターを摩擦させる仕組みです。部品点数が少ないことからコストの面で優れており、重量もかるいというメリットがあります。
対向型は、キャリパー内部にシリンダーが両方に存在し両側から押し込むことでブレーキパッドとローターを摩擦させます。浮動型よりダイレクトな効きに優れている上に、ブレーキの効きの偏りが少ないというメリットがあります。
どちらも一長一短ではありますが、一般的にスポーツカーのフロント用には対向型、リアには浮動型が多く採用されています。スポーツカーではないコンフォートカーには、コストやバランスの面より前後浮動型が採用されています。
また、スポーツカーの対向型ブレーキキャリパーにはバネ下重量の重量増のデメリットから多くの場合アルミ素材などの軽量な材質のブレーキキャリパーが採用されています。 三菱のランサーエボリューション9(CT9A)やスバルのインプレッサ(GH-GDB)などは、フロント・リア共に対向型型となっています。ブレーキパッドはバネ下重量に影響するパーツなのでブレンボ製のアルミブレーキキャリパーが標準装備されています。 |
■三菱ランサーエボリューション(CT9A)のブレーキパッド |
■スバルインプレッサ(GH-GDB)のブレーキパッド |
■ホンダ新型シビックタイプR(ABA-FD2)のブレーキパッド |
(ホンダのシビックタイプRは、新型モデルであるABA-FD2よりフロントにのみブレンボが採用されました。) |
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